2016.04.11

株式投資も、日本を飛び出し米国へ。~粋だと思うよ、アメリカ株。~

もう、株だって、ゴッチゴチにグローバル。


さて、株式投資による資産形成に本腰を入れる個人投資家にとって、魅力的なのが「アメリカ株」です。

一時期はパワーが衰えたと言われながらも、いまだに世界経済の牽引役であるアメリカの株は、日本の株とは多くの点において異なります。

今回は、そんなアメリカ株の魅力と、アメリカ株取引の具体的な始め方について見ていきます。

アメリカ株と日本株の違い


まず、アメリカ株と日本株の違いとして押さえておきたいポイントが、大きく3つあります。


1つ目、配当利回りです。
日本企業の多くは、株主への配当は年2回、配当利回りはだいたい1%台程度が主流で、2%を超えれば高配当株、3%になると超高配当株と言われています。
それに対しアメリカ株は、配当支払いを年4回としている企業が多く、配当利回りも日本より高く設定されていて、2%超は当たり前ですし、中には5%を超える配当利回りの株も存在します。

これは、アメリカと日本の投資家心理において、『何で利益を得るか』の意識差があることを示しています。
日本の個人投資家が行う株取引の多くが、「売買差額による利益→キャピタルゲイン」を目的としたものですが、個人投資や資産運用が古くから積極的に行われてきたアメリカにおいて重要視されるのは、「株を保有し続けることで得られる利益→インカムゲイン」です。

そもそもアメリカでは、“企業は株主のものであって、企業は創出利益を株主にしっかり還元すべき”という経営意識が日本よりも深く根付いていて、株主への貢献というものを非常に大事に考えています。
ひいては、投資家文化が日本よりも成熟していて、長期的な株式保有と、それによる資産形成を行う傾向が強い点が特徴的です。



2つ目、株の購入単位です。
日本では、100株単位、1,000株単位での売買(単元株)が通常ですが、アメリカでは1株から購入可能です。



3つ目が、株価変動です。
日本では、1日のうちに株価はここまでしか上下できないという値幅制限が設けられていますが、アメリカでは値幅制限がなく、当然、ストップ高やストップ安もありません。
つまり、取引が活発化して、株価がどんなに乱高下しようが、どこまでだって上がったり下がったりするということですね。
ここ、いかにもアメリカらしい株式市場という印象を抱くのではないでしょうか。
というのも、株の値幅制限というのは、投資家保護の観点から設けられたルールなので(例えば、1日で株価が半分になったら、資産が一気に半分になってくるので、そりゃキツイ!じゃあ株なんてやらない!という投資家を守るためのルールです)、アメリカにおいては、仮に乱高下して、大きく得するのも、はたまた大きく損するのも、全ては自己責任だといったスタンスが垣間見えますよね。
皆さんは、どちらが好みでしょうか?


少なくとも、以上3点は覚えておきましょう。

アメリカ株を始めるうえで、準備しておくべきこと

アメリカ株


では、アメリカ株の取引を行う前に、どのような準備が必要かに触れていきます。

証券会社を決める


2016年3月時点で、日本で、アメリカ株投資を扱っている証券会社は3社のみです。
3社の紹介は後述しますが、3社とも日本語サポートに対応し、日本とアメリカの株取引の違いをフォローしてくれる機能も独自で充実させています。

なお、どこの証券会社も、口座開設に費用はかかりません。
ですので、3社すべて口座開設をしてしまうのも、ひとつの手段です。
実際に使ってみてから自分に合ったものを、メイン口座にしてしまえばOKです。

口座開設


口座開設の方法は、一般的なネット銀行と同様です。

WEB上で新規口座の申し込みを行うと、数日後に申請書類が届きます。
記入した申請書類と本人確認書類のコピーを同梱して返送した後、1週間程度で、証券会社のトレーディングシステムへのログインIDと仮パスワードの記載された書類が自宅に送られてきますので、そのIDと仮パスワードでログインし、日本株の口座開設手続きと外国株の口座開設申請を行います。

証券口座に入金


株を購入する資金は、前もって証券会社に預けておかなければいけないので、銀行からの振り込み等で、証券会社の口座に入金しましょう。
インターネットバンキングに対応する銀行口座から入金すれば、ほとんどの場合、入金手数料は不要です。

米ドルを購入(※日本円決済非対応の場合)


当然ですが、アメリカ株は、現地通貨であるUSドルでしか購入できません。
ですので、証券会社が日本円決済に対応していない場合は、入金した日本円をUSドルに両替する必要があって、それは証券会社の外国株口座の管理画面から実行できます。

外国株取引サイトにログインすると、基本的には目立つ位置(画面上部のタブや画面左上など)に、為替振替システムへのリンクがあるので、そこから、前もって入金しておいた日本円をドルに振り替えます。

《注意》
両替の際は、為替手数料がかかります。
いわゆる為替リスクもこの時点で発生するので、JPY-USDレートの変動には意識を向けましょう。




以上で、アメリカ株購入の準備が整います。

アメリカ株が買える証券会社3つ


アメリカ株が買える証券会社と、それぞれの特徴を示します。

□マネックス証券


日本で外国株投資に対応する証券会社3社のうち、最もアメリカ株の取引に力を入れているのがマネックス証券です。

取扱銘柄はおよそ3,000、取引手数料は最低5ドルからで、リアルタイムチャートや各種分析ツール、日本語サポートツールも備わっています。
また、3社の中では唯一、時間外取引(※現地時間8:00~9:30間のプレ・マーケットと、16:00~20:00のアフター・マーケット)にも対応しています。

□楽天証券


楽天証券も、アメリカ株に投資可能で、日本円決済に対応しています。
為替取引が不要になることから、株購入までのステップがひとつ減ることで、機会損失(株取引以外の損失)を和らげてくれます。

取り扱い銘柄はおよそ1,300、取引手数料は最低25ドルです。
なお、ADR(米国預託証券)やETF(上場投資信託)銘柄にも対応していて、特定口座の利用によって、日本国内株式や投資信託との損益通算を簡易化できるので、確定申告をサポートしてくれます。


□SBI証券


SBI証券も、日本円決済に対応しています。
取り扱い銘柄はおよそ800、取引手数料は最低25ドルです。
こちらもADRやETF銘柄に対応し、余剰資金についてはMMF(マネーマネジメントファンド⇒安全性の高い債券を中心に投資信託として運用すること)のように運用可能です。
なお、2015年12月からは、特定口座の利用が可能になったことで、日本国内株式や投資信託との損益通算にも対応し、来年度以降の確定申告が簡易化されます。


いざアメリカ株を購入~ちゃんと米国株式市場の特徴を押さえる。~


ということで、実際に株の購入フェーズへと入っていきますが、アメリカの株式市場の概要と基本ルールは知っておきましょう。



アメリカには証券取引所が3つあります。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NASDAQ証券取引所、アメリカ証券取引所(AMEX)の3つで、日本でも頻繁に報道されるのは、ニューヨーク証券取引所とNASDAQ証券取引所に登録されている銘柄情報ですね。

ニューヨーク証券取引所は世界最大の株式市場で、有名な世界企業が多く上場していて、その中でも、国際的優良銘柄30社で構成される、国際標準とも言える株価指数が、 NYダウです。

NASDAQは新興企業向けの株式市場で、マイクロソフトやグーグルなどのネット関連企業が多く上場していて、現在ではハイテクやIT業界の動向を知るうえで重要な市場です。

アメリカ証券取引所は、中小型株が多く、主にETFやオプションなどを扱っている市場で、そこまで話題にはなりません。

アメリカ株の取引時間


アメリカ株の市場取引は9:30~16:00で、日本時間で23:30~翌朝6:00に行われます。
そう、真夜中ですね。
時差はどうしようもないので踏ん張りましょう。

なお、サマータイム中(※3月の第2日曜から11月の第1日曜まで)は時計が1時間繰り上がるので、日本時間では22:30~翌朝5:00が取引時間です。

アメリカ株の銘柄表示


日本で採用されている4桁数字の証券コード(楽天株式会社であれば「4755」)は、アメリカ株にはありません。
その代わりに、“ティッカーシンボル”という、企業名を省略した文字列が採用されています。
<例:Amazonは「AMZN」、Appleは「APPL」、VISAは「V」など>

最初は戸惑うかもしれませんが、見慣れると証券コードよりも分かりやすいと思います。
なお、各証券会社のWebサイトには、企業名を入力するとティッカーシンボルをはじき出してくれる機能もありますので、そこまで気を砕くことはありません。

アメリカ株の購入単位


冒頭でも示しましたが、アメリカ株は1株から購入できます。
日本のように、株価500円で購入単位(単元)100株だから50,000円以上でないと購入できない、みたいな縛りはありません。
株価5ドルの株であれば、5ドルから購入可能です。
ただし、約定ごとに手数料がかかるので、あまりに少額の株を多種購入すると、費用の無駄になることがあります。

アメリカ株の“決算時期”と“配当の権利確定日”


米国企業のほとんどは、決算期は暦と同じ1月~12月です。
株主への配当は年4回が一般的ですが、日本のように企業共通の権利確定日はなく、銘柄によって、配当を受け取る権利が確定するタイミングが異なるので、企業ページに記載される「Ex dividend date (直近の権利確定日)」情報を必ずチェックしましょう。

また、冒頭でも触れましたが、アメリカ株には値幅制限(ストップ高・ストップ安)がないので、株価の変動に際限がありません。
権利確定日近くに株価が乱高下するような銘柄も出てくるので、購入のタイミングには注意してください。





では以上を踏まえて、実際にアメリカ株を購入する流れを、復習も兼ねて見ていきます。



【STEP1】口座開設

まず、アメリカ株を扱っているネット証券会社で、口座開設をします。
申し込みをすると必要書類が送られてくるので、案内に従って進めます。


【STEP2】アメリカ株の口座開設の申し込み
口座が開設されたら、ホームページにアクセスし、管理画面へログインし、そこからアメリカ株取引用の口座開設を申し込みます。
表示される案内に従って、申し込みを進めていきます。


【STEP3】取引時間内に注文を出す
アメリカ株の口座が開設されたら、購入準備は完了です。
あとは取引時間内に注文を出せば、アメリカ株の購入コンプリートです。


最後に


リーマンショックによって世界中が冷え込んだ2007年から約10年、世界一の経済の雄アメリカは、力強く景気回復への道を歩んでいます。

2015年12月中旬には、アメリカの中央銀行にあたるFRBが政策金利の引き上げを決定しましたが、これは、リーマンショック以降続いた景気後退ムードから一転、景気の調子が良くなってきているということを暗に示した出来事でした。


日本株の短期的な値動きに一喜一憂するのもいいですが、いずれは海を渡り、アメリカ式長期投資にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。




"Most folks are about as happy as they make up their minds to be." Abraham Lincoln
『人は、自ら決心した分だけ、幸せになれる。』 エイブラハム・リンカーン






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