2016.03.18

株にも税金はかかりまっせ!基礎から、節税に繋がる賢い確定申告まで解説

税か~、税金か~、多いな~税金。


と思うかもしれませんが、こればかりは仕方ありませんね…


さて、株に関するお話も3回目です。

おさらいとなりますが、株式投資で儲けたら税金がかかります!
利益を上げても、それが丸々自分の懐に入ってくる訳ではありません!
ということですね。

株式投資における税金は、大きく分けると売却益に対してかかる税金(⇒譲渡所得課税)と、配当金に対してかかる税金(⇒配当課税)の2つに分けられまして、実際にどんな税金がどれくらいかかるのか、その内訳などを理解しているかしていないかで、投資のはかどり方がまるで違ってきます。


という訳で今回は、株式投資にかかる税金についてです。

株に関する税金の種類


では、株式投資で発生する税金を具体的に見ていきます。

売却益にかかる税金


株を売却して得た利益を“売却益”と言うのですが、この売却益が1年間で20万円を超える場合には、所得税と住民税で納めることになります。
逆に言うと、年間の儲けが20万円以下であれば、税金はかからないということですね。

そして、この税額は、まず売却益を算出して(以下の計算式)、その売却益に税率を掛けることによって算出されています。


■売却益=売却収入-取得価格-売却手数料
※売却収入…売却した株価×株数
※取得価格…(購入した株価×株数)+購入手数料


なお、税率に関して、2013年1月から東日本大震災の復興増税が所得税にも適応されるようになったことで、売却益、配当金ともに上がりました。(※所得税分に対して2.1%の上乗せ)
以下、税率の遷移を確認しておきましょう。

□平成24年まで…10%
□平成25年…10.147%
□平成26年~平成49年…20.315%
□平成50年以降…20%

仮に、今年平成28年に得た売却益が50万円だった場合、かかる税金は以下となります。
50万円×20.315%=101,575円


なお、見ていただくと分かりますが、平成26年以降、以前の水準から税率が倍になっていますが、「NISA(少額投資非課税制度)」が出てきたのは、このタイミングですね。
現在でもテレビCMなどで頻繁に流れているので、その名前を聞いたことくらいはあると思いますが、NISAは、平成26年1月にスタートした税制優遇制度で、年に120万円までの非課税投資枠ができまして、株式投資信託、上場株式などの売却益などが非課税対象となるのですが(年間120万円までなら税金がかからない)、これは事実上、増税対応策だということですね。

余裕のある方は、こちらも関連づけてインプットしておきましょう。


配当金にかかる税金


配当金に関しても、売却益と同じ税率で税金がかかってきます。
ただし、売却益とは異なる計算方法で算出されているので、少し注意しなければなりません。

すでに配当金を受け取っている方、今後受け取る予定がある方は、まずは以下の式から「配当所得の金額」を算出してみましょう。


●配当所得の金額=収入金額(源泉徴収前の金額)-株式を取得するための負債利子
※株式を取得するための負債利子…負債利子の年額×株式を保有していた月数÷12


ここまで計算したら、あとは以下の式に当てはめるだけで、税額を算出することができます。
●配当課税=配当所得の金額×税率


なお、配当課税に関しては、特例として“申告不要制度”が設けられているので、確定申告をする必要はありません。
確定申告をしなかったとしても、上記の売却益と同じ税率が適用されて、源泉徴収時に差し引かれることになります。

ただし、配当金の確定申告をすると、適用される税率が所得税と同じ割合になり、さらに配当控除(税金の一部が控除される)が適用されることになります。
例えば、平成26年~平成49年の税率は20.315%ですが、所得税が10%の人が確定申告をすれば、10.315%分の税金を取り戻すことができるということですね。
ですので、自分の所得税率や配当控除の内容を確認し、金銭的に得する!と分かった場合には、積極的に確定申告することを考えましょう。


パターン別税金の支払い方


そして、実際の税金の支払い方については、利用している口座の種類によって異なり、大きく分けて、一般口座と特定口座の2種類に分けられます。

□一般口座


一般口座とは、株式売買に関する集計を、基本的に全て自分で行うタイプの口座です。
1年間の株の売却益を全て自分で計算し、確定申告をしてから税金を納める流れとなります。

なお、確定申告時に「年間取引報告書」を提出する必要があるので、以下を自分でまとめなければなりません。


1.売却した株数の合計
2.売却した金額の合計
3.購入金額+購入時の手数料合計
4.株の決済時の手数料合計

□特定口座


特定口座とは、株式売買に関する集計を、各証券会社が行ってくれるタイプの口座で、《源泉徴収あり》《源泉徴収なし》の2種類に分けられます。

毎年、口座の開設者には、各証券会社から「年間取引報告書」が送られてきます。


●源泉徴収ありの特定口座(源泉徴収口座)

すでに源泉徴収によって税金が差し引かれているので、確定申告をする必要はありません。
ただし、売却益が1年間で20万円を超えていない場合でも、取引の度に税金が差し引かれるので、確定申告をすることで支払い過ぎた税金を取り戻せる可能性があります。


●源泉徴収なしの特定口座(簡易申告口座)

確定申告は必要ですが、証券会社から年間取引報告書を受け取っているので、その書類を提出するだけで確定申告を済ませることができます。
そして、確定申告が終わった段階で、税金を支払う流れとなります。

確定申告は節税に繋がる

確定申告


ここまで、株式投資の税金について見てきましたが、確定申告のやり方によって損得が若干変わってくることがありますので、以下で、節税に繋がる確定申告のコツをいくつかご紹介していきます。

仮に株で損しても、確定申告することを考える


実際のところ、株式売買で損をしたとしても、確定申告をしている方は多く見られます。
というのも、その年の損失を「翌年以降に繰り越せる」からですね。
翌年以降に損失を繰り越せば、売却益をその分減らすことができて、結果として節税に繋がる訳です。

例えば、昨年の損失が3万円、今年の売却益が25万円であった場合には、昨年分の損失を本年分として計算することができて(25万円-3万円=22万円)、22万円の売却益に対して税金がかかることになります。
なお、損失は3年後まで繰り越すことができるので、長期的な株式投資を考えている方は積極的に確定申告をした方がお得だということになります。

逆に確定申告をしない方がいいケースもある


源泉徴収ありの特定口座を利用している場合には、確定申告をするかどうか自分で決めることができます。
売却益が20万円以下であれば、確定申告をすることによって、払い過ぎた税金を取り戻せる可能性がありますが、以下にあてはまる方は逆に、確定申告によって損をしてしまうこともあるので注意しておきましょう。

・世帯主の扶養家族に入っている
・年金を受給している

上記のケースでは、確定申告によって所得が増えることで、扶養家族から外れたり、住民税額が上がってしまう可能性があるので、確定申告前には自分の収入状況を確認しておきましょう。

国税庁のホームページを確認する


国税庁のホームページには、確定申告書を作成できるページが用意されています。
数字を入れれば自動的に売却益などが計算されるので、一般口座を利用している方は、年間取引報告書の作成時に利用してみると非常に便利です。

また、税金に関する制度が今後変更されるといったこともあるので、定期的に国税庁のホームページをチェックして、最新情報を取り入れるようにすると賢いです。


最後に


税金と聞くと難しい内容をイメージする方が多いですが、少しでも仕組みを理解しておけば、初心者の方でも簡単に計算することができますので、資産状況を把握しつつ的確な株式運用計画を立てるためにも、税額を計算してみましょう。

また、先ほど示したように、利用する口座によって確定申告の有無が変わってくるので、これから口座を開設する方などは参考にしてみてください。
自分で確定申告とか面倒くさい!無理!という方は、源泉徴収ありの特定口座(源泉徴収口座)にしておけば、特に問題なく、スムーズに株取引を進められるのでオススメです。





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