トップ 新車特約(車両新価特約)とは?必要性やメリット・デメリットを解説

新車特約(車両新価特約)とは?必要性やメリット・デメリットを解説

新車特約(車両新価特約)とは?必要性やメリット・デメリットを解説

(最終更新日:2021年7月9日)

「新車特約(車両新価特約)」とは、車を購入した際に加入する車両保険に付帯できる特約の1つです。この特約を付帯すると、車両保険の支払対象となる事故により車が大きな損傷を受けた場合でも、「修理費用」ではなく「新車の再購入費用」が補償されます。車を修理するのではなく、買い替えができるメリットのある特約ですが、そのぶん保険料の負担も増えるため、ご自身の車に必要かどうか迷う方も多いかもしれません。この記事では、新車特約のメリットや必要性、適用される条件、等級ダウンなどのデメリットなどについてもわかりやすく解説します。

INDEX

【新車特約(車両新価特約)とは?】

新車特約とは車両保険に付帯できる特約

新車特約(車両新価特約)とは、車の任意保険である車両保険に付帯できる「特約(オプション)」の1つで、多くの保険会社が提供しています(名称は保険会社により異なることがあります)。この新車特約を適用するには「車両保険に加入していること」が前提となります。これは、車両保険から保険金が支払われる事故に適用されるためです。一般的には、初度登録から2~3年の車が対象となります。この特約をつけていると、万が一、事故などで車が大きな損傷を受けた場合でも、車を「修理」ではなく「買い替え」できるメリットがあります。

新車か初度登録から2年目~3年目以内の車であること

車両保険に新車特約を付帯できるのは、新車あるいは初度登録から一定期間内の車となります。具体的にはいつまで(何年目まで)の車が適用されるのでしょうか?また、期限などはあるのでしょうか?年数や期間は保険会社で異なりますが、一般的には、初度登録から2年目~3年目以内の車を対象にしている保険会社が多いようです。保険会社が設定する期間内であれば、中古車でも新車特約を付帯できます。

車両保険に新車特約(車両新価特約)を付帯した場合

車が事故で大破した場合について、車両保険に「新車特約をつけている場合」と「新車特約をつけていない場合」の違いを見ていきましょう。一般的には車両保険で損害の補償はされますが、車両保険で補償される上限額(車両保険金額)は、事故を起こした時の車の市場価格がベースになります。しかし新車特約を付帯していれば、新車価格相当額(新車購入時の価格)で補償を受けられます。

例えば、以下の図のように、新車価格相当額(新車購入時の価格)が「400万円」であったとします。事故を起こした時と同じ車の市場価格が「340万円」であれば、車両保険金額(車両保険の補償上限額)は「340万円」となります。購入してから1年、2年…と経過するにしたがって、市場価格は下がっていきます。しかし、車両保険に新車特約をつけておくと新車購入費用「400万円」が補償されます。

新車特約を付帯した場合の補償イメージ

新車特約を付帯した場合と付帯しない場合の違い

保険金がどのように支払われるかについて、もう少し詳しく説明しましょう。例えば下の事例で、250万円で購入した「新車特約をつけていない」車が事故を起こした場合、車両保険からは150万円が支払われますが、250万円と150万円の差額の100万円は自己負担になります。一方、「新車特約をつけている」場合には、250万円と150万円の差額の100万円が新車特約から支払われることになり、250万円を上限に保険金が支払われます(なお、車両保険に免責金額を設定している場合は、免責金額を差し引いた額となります)。

ただし、すべての保険会社が新車特約を取り扱っているわけではありません。保険会社によっては、新車特約を付帯できないこともありますので注意が必要です。

車が大破し、新車を買い替える場合

新車特約(車両新価特約)で盗難は補償されない

新車特約は補償の範囲が限られている点に注意が必要です。例えば、契約している車が盗難に遭った場合には車両保険で補償されますが、新車特約では盗難は補償の対象外となります。

「新車特約と似ている全損諸費用特約とは?」

ファイナンシャルプランナー 髙杉雅紀子先生

FP髙杉先生のアドバイス

新車を購入後間もない時期に、事故などで車が大破してしまったら経済的にも心理的にもダメージが大きいですね。新車特約で、同じ車を買いなおすことができれば自己負担の費用が軽減されるでしょう。なお、契約の際に設定した新車価格相当額の範囲内であれば事故車と違う車種を買いなおすことも可能です。

なお、新車特約と補償内容が似ている特約として、事故で車が全損になってしまったときに、支払われる特約「全損諸費用特約」があります。一般的に、廃車や買い替え費用を車両保険の10%(20万円が限度)で補償されます。保険会社によって、自動で車両保険に付帯している場合と任意で付帯する場合にわかれています。新車特約より、補償の金額が低くなります。なお、「全損諸費用特約」と新車特約を併用することはできませんのでご注意ください。

【新車特約が適用される条件とは?】

車両保険に新車特約を付帯しておけば、どのような事故でも新車相当額の補償が受けられるのでしょうか? 保険金が支払われるためには、いくつかの条件があります。新車特約の補償を受けるための具体的な条件を見ていきましょう。

損害の状況が半損~全損であること

補償対象になるのは、車両保険の支払い対象になる事故で契約している車が大きな損害を被った場合です。一般的には、事故で「半損」から「全損」の損害を受けた場合が該当します。具体的には、契約している車が「修理できないほど損害を受けた」「車の市場価格よりも修理費がかかる」などの場合や、「修理費が新車価格相当額の50%以上」の場合などに、新車価格相当額を限度に支払われます。

なお、一般的に、「盗難」については対象外となりますが、盗難に遭った車が発見され、車が全損または半損状態となっていた場合には、新車特約は適用されます。

【補償対象となる損害状況のケース】

「新車特約を付帯できる車種に制限はある?中古車や新古車も対象?」

ファイナンシャルプランナー 髙杉雅紀子先生

FP髙杉先生のアドバイス

新車特約を付帯できる車について、少し解説します。
一般的に、新車特約の対象となる車両は、車両保険の対象となる自家用普通自動車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車・自家用軽四輪貨物車・自家用小型貨物車などです。いわゆる自家用の普通自動車や軽自動車などが該当します。保険会社によっては、自家用普通貨物車・キャンピングカーも対象になる場合もあります。

また、新車特約は、新車だけでなく新古車や中古車も対象です。初度登録から11カ月以内や25カ月、61カ月以内などの保険会社が決めた期間の車が対象になるのです。継続して付帯する期間も保険会社によって決められています。初度登録からの期間や継続期間については保険会社に確認しましょう。

なお、新車特約は補償期間中であれば変更は可能です。途中で不要となれば、新車特約を外すことはできます。加入した保険会社に連絡して、手続きを進めることができます。

【新車特約のメリットや必要性は?】

車両保険に新車特約を付帯することができる場合、新車特約をつけるべきでしょうか?「新車特約をつける」「新車特約をつけない」で判断に迷うことがあるかもしれません。以下のような場合は新車特約を付帯する必要性が高く、メリットがあると考えられます。

補償の対象にする車が新車の場合

新車特約を付帯するとよいと考えられる例の1つには「補償の対象にする車が新車の場合」です。新車価格相当額(新車購入時の価格)を限度に補償されるため、「新車を購入して間もないのに大破してしまった!」といったときに手厚い補償を受けられるメリットがあります。仮に事故で新車が全損になったとしても、保険金を利用すれば同等の車を再購入できます。

高級車を購入した場合

新車特約を付帯するとよいと考えられる例としては、「高級車を購入した場合」などがあげられるでしょう。新車価格相当額(新車購入時の価格)を限度に補償されるため、例えば高級車を購入した場合には、購入してから2年、3年と経過するにしたがって、新車購入時の価格から大きく下がって行きます。したがって、新車特約は減価償却される金額が大きく、市場価格の下落スピードが早い車に適しているといえるでしょう。

「ローンが残る車で事故を起こした…新車特約の必要性は?」

ファイナンシャルプランナー 髙杉雅紀子先生

FP髙杉先生のアドバイス

車は、自動車ローンなどで購入する場合がありますね。そのような場合も、新車特約の必要性が高いといえます。事故を起こしてしまって、車が廃車になっても自動車ローンの残債があるためです。新車特約の保険金では、ローンの残債に充てることはできませんが、車を買いなおすことができるため、損害を抑えることができるのです。また、運転に自信がない、事故後には車を買い直したいが車のグレードは下げたくない、と考える方にも新車特約は必要性が高いといえるでしょう。

【 新車特約のデメリット・注意点は?】

新車特約を付帯しておくと前述のようなメリットもありますが、デメリットとして以下の点も挙げられます。確認しておきましょう。

(1)新車特約を付けると保険料が高くなる

新車特約を付帯すると、万が一のときに安心ですが、そのぶん保険料は上がります。一般的には、保険金額が大きく、車購入後の年数が経過するほど、保険料は高くなります。例えば、初度登録から1年目と初度登録から5年目の場合を比較すると、後者の保険料が高くなることが一般的です。

(2)新車特約を使った場合、等級ダウンする

自動車保険の保険料が決まるうえで重要な要素の1つに「等級制度(ノンフリート等級制度)」というものがあります。これは、自動車保険の契約者の事故歴(保険金の請求歴)に応じて保険料の割増率や割引率を決めるしくみです。下図のように1~20等級の20区分があり、1~3等級は割増率、4~20等級は割引率が適用されます。

「事故ありの割引・割増率」は、等級ダウン事故を起こした方に適用されます。同じ等級であっても、無事故の場合よりも割引率が低くなり、3等級ダウン事故を起こすと、3年間は「事故ありの割引・割増率」が適用されます。新車特約を利用した場合についても、翌年度から等級は3等級ダウンし、下図の「事故ありの割引・割増率」が適用されます。つまり、新車特約を適用すると、3等級ダウン事故にあった場合と同様の扱いとなりますので、翌年度から保険料が高くなる点に注意をする必要があります。

事故で等級が下がると保険料が割高になることも

(3)車の内装のみの損害には適用されない

契約している車の内外装、外板部品などのみに損害が生じている場合は適用されません。新車特約が適用されるのは、エンジンやフレームなど、車の重要な構造部分に損害が生じた場合です(補償対象になる損害箇所は、保険会社で異なることがあります)。

(4)車両保険が適用されない損害には適用されない

「無免許運転、酒気帯び運転などで生じた損害」「地震・噴火またはこれらによる津波で生じた損害」「契約している車の欠陥、さび、摩滅、腐食など自然消耗で生じた損害」「故障で生じた損害」なども、補償の対象外となっています。すべてのケースで補償を受けられるわけではない点を、理解しておかなければなりません。

「台風や洪水などで車が大きな被害を受けた!新車特約は使える?」

ファイナンシャルプランナー 髙杉雅紀子先生

FP髙杉先生のアドバイス

台風や洪水などによる被害では、どうなるのでしょう。気になりますね。 基本的には、車両保険の補償の範囲内であれば、これらによる被害も補償されます。したがって、 新車特約についても、50%の損害で構造部分に損害が生じていれば、一般的には台風によって車が破損したり、洪水で車が水没した場合でも補償の対象となります。

まとめ

「新車特約」は車両保険に付帯できる特約です。新車特約を付帯しておくと、事故で新車が全損や半損になったときや損害額が車両保険金額を上回ったときなどに、新車購入時の金額相当の補償を受けることができます。とりわけ、新車を購入した場合や高級車を購入した場合などにメリットの大きい特約です。なお、どんな車にでも付帯できるわけではなく、初度登録から一定期間内の車の場合に適用されたり、補償を受けられる事故があったりするなど、適用にあたっての条件もあります。新車特約の特徴を理解したうえで付帯するかどうか検討するとよいでしょう。

監修者情報

ファイナンシャルプランナー 髙杉雅紀子先生

監修 髙杉雅紀子(ファイナンシャルプランナー)

生命保険会社に約8年勤務後、住宅建築の建設会社に16年勤務。現在も建設会社で住宅取得資金や住宅ローンアドバイスを行う。また、ファイナンシャルプランナーとして、ライフプランをもとにした教育資金や自営業者の老後資金、保険見直しなどのアドバイスを行う。主婦・母・自営業の嫁・親の介護の経験を活かし、相談を受けている。
(地域密着型・お客様に寄り添うFP) https://takasugi-fp.com

【保有資格】
AFP・2級FP技能士・住宅ローンアドバイザー

\最短5分から/
1番安い自動車保険を見つけよう!

無料一括見積もりスタート