2015.04.28

交通事故を起こすと必ず「免許停止・免許取消」になるの?「行政処分」と「点数」の関係


交通事故では、人命にかかわる問題はもちろんですが、免許停止や免許取消の処分となるかどうかも気がかりとなってきます。
特に仕事で日常的に車を運転する人にとっては、死活問題です。


そこで今回は、交通事故を起こすと、どのような仕組みで免許停止、あるいは免許取消といった処分が下されるのかを解説していきます。

免許停止処分・免許取消処分とは?

免許停止・免許取消は、道路交通の安全確保や交通事故発生防止を目的として、公安委員会が行う行政処分です。
交通事故を起こして刑事罰が科される場合でも、それとは別に行われます。


■免許停止処分
一度運転免許を受けた者が、道路交通法に定める事由のいずれかに該当することになった場合に、6か月を超えない範囲で一時的に免許の効力を停止する処分です。

■免許取消処分
将来に渡って、免許の効力を失わせる処分です。
免許取消となるのは、道路交通法の定める事由のいずれかが生じた場合のほか、アルコールや覚せい剤の中毒、幻覚を伴う精神病患など一定の欠格事由(要求されている資格を欠く理由)がある場合に、公安委員会の裁量により行われます。

免許停止・免許取消、処分決定の仕組み

交通事故による免許停止・免許取消の処分は、道路交通法施行令で定められている点数制度の適用によって行われます。

具体的には、以下のような流れで適用されることになります。

まず、個々の違反行為に対して施行令に定められている「基礎点数」(点数の高低はその違反行為の危険性の程度に応じて定められています)と、事故を起こした際に付される「付加点数」との合計点を計算します。
この合計点と過去3年以内の免許停止回数の相関関係によって、免許停止処分か免許取消処分かが決まり、同時に、免許停止処分の場合にはその期間、免許取消処分の場合には免許試験を再び受けるまでに必要な期間が決まることになります。

例えば、
(1)時速23キロの速度制限違反で運転をしていた際に
(2)通行人に全治14日のけがを負わせ、これが主に運転者の不注意によるものであった
こういうケースで、さらに、この運転者が過去3年以内に1度も免許停止処分になったことがなかったとしましょう。

この場合、(1)につき基礎点が2点、(2)につき付加点が3点となり、合計点は5点となります。
過去3年の間の免許停止になったことがない場合は、基礎点と付加点の合計が6点以上になってはじめて免許停止処分となりますので、このケースでは免許停止処分は受けないということになります。

ただし、例えば、酒気帯び運転の基礎点は、最低でも23点ですし、無車検運行でも基礎点は6点です。
また、過去3年以内の免許停止処分回数が2回以上となれば、合計点2点以上で免許停止処分となりますし、3回以上の免許停止処分があれば、合計点数が4点以上で免許取消となってしまいますよね。
つまるところ、常習犯には厳しい仕組みになっているのです。

交通事故を起こしたら、必ず免許停止・免許取消となる訳ではありませんが、ルール上、これらの処分が下される範囲はかなり広いと言えます。




以上、近年は飲酒運転や危険ドラッグ吸引後の運転による死亡事故が注目されており、運転者のマナーにも注意が向けられています。
些細なマナー違反によって事故を起こしてしまうと、車が使えない不便な生活を強いられることになりかねませんよね。
改めて意識してみましょう。





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