2015.05.27

【1に示談書!2に示談書!3に示談書!】交通事故で気をつけるべきポイント6つ


『あ~、やっと示談書ができた!!』
被害者の立場でも加害者の立場でも、完成した示談書に署名捺印した瞬間はホッとするものですよね。


そんな示談書ですが、書き方を間違えてしまうと、後で思わぬ問題が起こってしまうこともあります。
そこで今回は、示談書を作る時に押さえてほしいポイントを紹介していきます。

最低限この6つのポイントは押さえておいて

示談書の作成時に押さえるべきポイントがありまして、以下の項目を最低限記載しておく必要があるということです。

(1)示談をした当事者の氏名
(2)事故が発生した日時と場所
(3)事故を起こした車両を特定する事項(所有者の名前や車両番号など)
(4)被害状況
(5)示談の内容(賠償の金額や支払いの方法、期限など)
(6)示談書を作成した年月日


このうち、特に注意しなければならないのは、(3)「事故を起こした車両を特定する事項」です。
例えば、運転した人と車の所有者が違う場合、所有者の名前を書いておかないと、示談の効力が所有者には及ばなくなってしまいます。
その結果、被害者は所有者に対しても同じ事故について損害賠償を請求することができることになるのです。
損害賠償金を2倍受け取ることも理論上可能ということです。
実際に裁判でそのようなことが認められたケースがありますので。

「違約金」について決めておいて

『示談書で定められた期限までに支払いが来ない!』

保険会社が賠償金を払う場合には、まずこんなことは起こりません。
しかし、そうでない場合、相手の経済力次第では起こる可能性がありますよね。
そんなことが起こらないように、被害者サイドからすると心理的なプレッシャーをかけたいところですよね。

その方法のひとつが、「期限までに支払いが遅れたら違約金を支払う」というように示談書で加害者に約束させることです。
違約金の定め方は様々ですが、一般的なものは《年利○%》という定め方です。

なお、こういう約束をしたいと被害者が申し出たときに、すんなり加害者がOKすれば、支払いが遅れる危険性はそこまでありません。
逆に、抵抗するような場合はかなり要注意です。
支払えないと思っているから対抗するものなので。

「権利放棄条項」「清算条項」にも注意しておいて

『今後本件に関し、いかなる事情が起こっても、当事者双方は相手方に対し、何らの意義要求を述べず訴訟等の法的措置を一切行わない。』
『本件については、本書面に定めるほか、当事者双方は何らの権利義務も有しない。』


示談書を作成すると、最後の項目に、このような記載がされることがほとんどで、これが「権利放棄条項」「清算条項」と呼ばれるものです。
このような条項の意味は、簡単に言うとこうです。
『示談書に定めている内容で、今回の事故の損害賠償の件については、すべて処理したものとして終了しましょう。』

そして、この条項は非常に重要です。
というのも、これがないと被害者はさらに追加して加害者に請求することも可能になってしまうので、この条項は必ず示談書に入れるようにしてください。

なお、保険会社はたいてい、示談書のひな形を持っています。
ひな形には必ず、すでにこういった記載が含まれているので、心配しなくても大丈夫です。

ただ、「権利放棄条項」「清算条項」があっても、100%その後の追加請求が認められないという訳ではないので注意は必要です。
交通事故で、被害者の後遺症が予測していた以上に悪化するといったこともあります。
このような場合には、「権利放棄条項」を定めていても、示談書に定めた以上の示談金を支払わなければならないこともあります。
実際に裁判でそのようなことが認められたケースがあります。



以上、示談書に書き方について見てきましたが、保険会社が対応しているようなケースでは、ほとんどの場合、示談書の内容に不備はありませんが、それでも十分とは限りません。
被害者と加害者、どちらの立場になっても、もしも示談書の内容に疑問点や注意点があったら、遠慮せずに保険会社の担当者や担当の弁護士に問い合わせることも大切です。





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