公開日:2025年7月9日
自動車保険の乗り換えには、保険料をおさえられる、補償内容が充実する、などの可能性があるため検討している方もいるでしょう。
自動車保険の乗り換えのタイミングは「満期」と「途中解約」の2パターンがあり、満期のタイミングで乗り換えれば、等級の引継ぎがスムーズに進められるなどのメリットもあります。
この記事では、自動車保険を乗り換えるメリットやデメリット、乗り換えに適したタイミング、乗り換え方法を解説します。乗り換える際の注意点も解説するため、ぜひ参考にしてください。
自動車保険を乗り換えることで、保険料がおさえられたり、ご自身に合った補償内容に見直せたりするなど、いくつかのメリットがあります。以下で詳しく紹介します。
保険料は保険会社によって異なり、類似した補償内容でもほかの保険会社では保険料がおさえられる可能性があります。
たとえば、保険への加入方法には、自動車販売店などの代理店を通しておこなう「対面販売型(対面型)」と、インターネットや電話などで保険会社に直接連絡をする「通販型(ダイレクト型)」の2つがあります。
通販型(ダイレクト型)は、人件費などの中間コストを削減できるため、対面販売型(対面型)よりも保険料をおさえられる傾向があります。また、保険会社によってはネット割引きなどのキャンペーンをおこなっている会社があり、保険料が割引かれることもあるため、乗り換えを検討する際はネット割引きの有無も確認してみましょう。
保険会社によって補償内容やサービスが異なるため、自動車保険を乗り換える際には複数の保険会社を比較することで、ご自身にあった補償内容かどうかを見直す機会になります。
なお、ほかの保険会社に乗り換えても等級は引継ぐことができるため、保険料を気にせずに安心して乗り換えることが可能です。ただし、条件によっては等級の引継ぎができないこともあるため注意しましょう。
自動車保険を乗り換えることで保険料をおさえられる場合がありますが、以下のデメリットも考えられます。メリットとデメリットの両方をしっかり把握したうえで、乗り換えを検討しましょう。
自動車保険を乗り換えるときはご自身での手続きが必要です。そのため、乗り換え先の保険会社を選んだり、必要な書類を準備したりする手間がかかります。
なお、途中解約する場合は、解約と新規契約の2つの手続きをしなければなりません。
解約返戻金とは、保険契約を解約したときに保険会社から受け取ることができるお金のことです。契約途中で自動車保険を解約すると、解約返戻金が返還されます。
一括払い(1回払い)の場合、解約返戻金は日割り計算ではなく、既経過保険期間に応じて各保険会社が設定している短期料率にもとづいて算出されます。そのため、解約返戻金は単純な未経過期間相当分が返ってくるわけではありません。
なお、一括払いの自動車保険の場合、解約返戻金は以下の計算式で算出されます。
【解約返戻金の計算式】
解約返戻金=年間保険料×(1-既経過期間に対応する短期料率)
たとえば、年間保険料が5万円で保険始期日が2025年1月1日の契約を2025年4月10日に解約する場合、既経過期間は「4ヵ月まで」となります。このとき、保険会社の「4ヵ月まで」の短期料率が55%であれば、解約返戻金は以下の金額となります。
【例】保険始期日が2025年1月1日の契約を2025年4月10日に解約する場合
(年間保険料5万円、保険会社の「4ヵ月まで」の短期料率が55%)
5万円×(1-0.55)=2万2,500円
分割払い(月払い)の場合は、応答月までの払い込みとなり、原則として解約返戻金はありません。ただし、毎月の保険始期日を1日でも超えていれば、次の1ヵ月分の保険料を支払う必要があります。
自動車保険を「保険期間の途中(満期前)」に乗り換えることで、等級が上がるタイミングが遅くなることがあるため注意が必要です。
満期で乗り換える場合、前保険期間(1年間)が無事故であれば、新たな契約では等級がひとつ上がった状態でスタートでき、たとえば前年度が6等級であれば7等級からスタートすることになります。
しかし、保険期間の途中で解約した場合は、解約までの期間に無事故であっても、新たな契約では以前の等級がそのまま引継がれます。
次に等級が上がるのは、新契約の始期日から起算して1年間無事故で経過した場合となるため、等級が上がるタイミングが遅くなる点に注意しましょう。
なお、等級の区分は全部で1~20等級まであり、初めて自動車保険に加入する場合は、原則として6等級から始まります。
自動車保険の乗り換えのタイミングは「満期」と「途中解約」の2パターンあります。
自動車保険は、基本的に満期日に乗り換えるのがおすすめです。自動車保険の契約期間は1年であることが一般的なため、年に1回乗り換えに適したタイミングが来ます。
自動車を買い替えたり、持ち主を子どもに変更したりするなど、ライフステージの変化に応じて乗り換えることもできますが、途中解約すると等級が上がるタイミングが遅くなるため注意が必要です。
前述したとおり等級は、無事故で1年間を過ごすと1等級アップするしくみです。そのため、無事故で1年間を過ごして満期日に乗り換えると、新たな保険会社では1等級アップした状態でスタートできます。
しかし、自動車保険を途中解約すると、乗り換えたタイミングから1年後に等級が見直されることになるため、等級が上がるタイミングが遅くなります。
一般的に、満期日の2ヵ月前に更新案内が届くので、そのタイミングで乗り換えの検討を始め、乗り換える場合は満期日までに乗り換え手続きを済ませてください。
満期日で乗り換える場合と保険期間の途中(満期前)で乗り換える場合では、自動車保険の乗り換え方法が異なります。それぞれの乗り換え方法を確認し、スムーズに手続きできるようにしましょう。
まずは、満期日のタイミングで自動車保険を乗り換える方法や、手続きの手順を紹介します。
自動車保険の乗り換え先を選ぶ際は、複数の保険会社の補償内容を比較することが大切です。おもに以下の項目をチェックしましょう。
【保険会社を選ぶポイント】
前述のとおり、自動車保険には、対面販売型(対面型)と通販型(ダイレクト型)があります。対面販売型(対面型)は担当者が最適と思われる補償プランを提案してくれるなどのメリットがありますが、通販型(ダイレクト型)は人件費などの中間コストを削減できるため、対面販売型(対面型)よりも保険料をおさえやすい傾向があります。
また、保険会社によって補償内容や特約などの付帯サービスが異なる点にも着目しましょう。ご自身が必要とする補償や特約を選ぶとよいでしょう。その際、保険料と補償内容のバランスにも留意しましょう。
ほかにも、事故の際にスムーズかつ丁寧な対応をしてもらえるように、事故対応の違いもチェックしておくことが大切です。
自動車保険の乗り換え手続きに必要な書類は、おもに以下の3点です。
【手続きに必要な書類】
保険会社によって、必要書類が異なる場合があるため、事前に必要書類を確認しておきましょう。
自動車保険の乗り換えに必要な書類が準備できたら、乗り換え先の保険会社と契約をしましょう。乗り換え先の保険始期日は、満期日と同じ日にして保険期間に重複や空白がないようにしてください。
一定期間の空白期間があると等級引継ぎができず、等級がリセットされてしまうことがありますので注意しましょう。具体的には、8日以上経過すると等級がリセットされ、新しい保険会社との契約時には6等級からスタートするケースが一般的です(ただし、5等級以下の等級の場合には等級は引き継がれます)。保険会社に事前に確認しましょう。
自動継続特約が付いている場合は、更新しない旨を連絡しなければ自動更新となるため注意が必要です。自動継続特約が付いていなければ満期日で契約が終了するため、現在の保険会社への連絡は基本的に不要です。
契約を申込んだら、支払い期限までに新しい保険会社に保険料を支払いましょう。クレジットカード払いの場合は申込みと同時に決済、コンビニ払いや銀行振込みなどの場合は、申込み後に支払う必要があります。
保険期間の途中で乗り換える場合は、契約中の保険会社に解約の連絡を入れる必要があります。以下で、乗り換える方法や手続きの手順を紹介します。
自動車保険の乗り換え先を選ぶ際は、複数ある保険会社の補償内容を比較することが大切です。
乗り換え先の保険会社を選ぶ際は、おもに以下の項目をチェックしましょう。
【保険会社を選ぶポイント】
満期日での乗り換え同様、保険会社によって補償内容や付帯サービスの種類が異なるため、保険料と補償内容のバランスが良い保険会社や、スタッフの対応などを参考にして選びましょう。
自動車保険の乗り換え手続きで必要な書類は、おもに以下の3点です。
【手続きに必要な書類】
こちらも満期日での乗り換え同様、保険会社によって必要書類が異なるため、事前に必要書類を確認しておきましょう。
自動車保険の乗り換えに必要な書類が準備できたら、乗り換え先の保険会社と契約をします。乗り換え先の保険始期日は、解約日と同じ日にして保険期間に重複や空白がないようにしましょう。
一定期間の空白期間があると等級引継ぎができず、等級がリセットされてしまうことがありますので注意しましょう。具体的には、8日以上経過すると等級がリセットされ、新しい保険会社との契約時には6等級からスタートするケースが一般的です(ただし、5等級以下の等級の場合には等級は引き継がれます)。保険会社に事前に確認しましょう。
現在契約中の保険会社に解約の連絡を入れます。解約日は新契約の始期日と同じ日にして、保険期間に重複や空白が生じないようにしましょう。
契約を申込んだら、支払い期限までに新しい保険会社に保険料を支払いましょう。クレジットカード払いの場合は申込みと同時に決済、コンビニ払いや銀行振込みなどの場合は、申込み後に支払う必要があります。
自動車保険の乗り換え前に、いくつか確認すべき注意点があります。乗り換え後に後悔しないためにも、必ずチェックしておきましょう。
契約中の自動車保険の解約忘れによって保険期間に重複が生じてしまうことがあります。しかし、1台の車に対し、ひとつの保険契約であることが原則であり、事故が起きた場合の保険金を複数の保険会社から受け取ることはできません。余分な保険料を払うことになるので必ず解約手続きをおこないましょう。
一方、前契約の保険満期日、または解約日から新契約の保険始期日までに空白期間ができると、その間は自動車保険が未加入の状態になります。空白期間に事故を起こしてしまうと、補償を受けられないため注意しましょう。
また、一定の空白期間があると等級引継ぎができず、等級がリセットされてしまうことがありますので注意しましょう。具体的には、満期日または解約日の翌日から8日以上経過すると等級がリセットされ、新しい保険会社との契約時には6等級からスタートするケースが一般的です(ただし、5等級以下の等級の場合には等級は引継がれます)。
なお、海外渡航や廃車などで一時的に自動車に乗らないという場合には、保険会社に「中断証明書」を発行してもらうことで、中断前の等級を維持し、再開時に等級を引継ぐことができます。ただし、中断証明書の発行には一定の条件があるため、中断証明書の発行を希望する場合には、保険会社に確認をする必要があります。
新たな保険会社と契約する際は、求められた項目に対して正確に告知する義務があります。告知事項とは、被保険自動車・記名被保険者の情報、契約台数、前契約の等級、事故歴などです。
故意または重大な過失によって正しい告知をしなかった場合は、契約が解除され、保険金が支払われないことがあるため注意しましょう。
対面販売型(対面型)の保険会社と契約していて保険期間がのこっているタイミングで乗り換える場合、「担当者に解約の連絡をしにくい」と感じることもあるでしょう。
自動車保険の乗り換えが気まずいと感じる方は、以下の対処法を参考にしてください。
満期日に乗り換えれば、満期日で前契約が終了するため、現在の保険会社に解約の連絡をしなくても済むケースがあります。そのため、解約する理由を聞かれたり、引き止められたりする心配がありません。
ただし、他社の保険始期日が決まっていない場合など、解約手続きで電話が必要なケースもあるため確認しておくことが大切です。
現在の契約に自動継続特約などが付いている場合は、一定の期日までに解約の連絡をしないと自動的に契約更新されます。契約が更新されると、改めて解約手続きが必要となるうえに、解約までの保険料も支払わなければなりません。
まずは、現在の契約に自動継続特約が付いているかを確認し、付いている場合はあらかじめ解約の連絡をするようにしましょう。
対面販売型(対面型)の保険会社と契約している場合でも、コールセンターや専用窓口を通して解約の旨を伝えることができるケースがあるため、担当者と直接連絡を取ることなく手続きを済ますことができます。
なかには、AIチャットボットを利用した窓口やインターネットから解約できる保険会社もあるため、気まずい思いをする心配がないでしょう。
自動車保険を探す際に、1社ずつ補償内容の検討や見積もり依頼をすると手間がかかるため、複数の保険会社の自動車保険を簡単に比較できる「一括見積もりサイト」の活用がおすすめです。
一括見積もりサイトであれば、車両の情報や希望する補償内容などを一度入力するだけで、複数社の自動車保険を比較できます。
自動車保険料は保険会社によって異なるため、乗り換えることで補償内容を最適なものにすることができたり、保険料をおさえられたりする可能性があります。スムーズに乗り換え手続きをしたい、等級が上がるタイミングを遅らせないようにしたい場合などは、満期日での乗り換えがおすすめです。
ライフステージの変化に応じて契約途中で解約して乗り換えることもできますが、等級アップのタイミングが遅れるため注意してください。
なお、自動車保険を乗り換える際は、一括見積もりサイトを利用して、各社の保険料や補償内容を比較・検討するとよいでしょう。

RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表。名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ(サウナ・スパプロフェッショナル)。
【資格】
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)
※CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
※このページの内容は、一般的な情報を掲載したものであり、個別の保険商品の補償/保障内容とは関係がありません。ご契約中の保険商品の補償/保障内容につきましては、ご契約中の保険会社にお問い合わせください。
※税制上・社会保険制度の取扱いは、このページの掲載開始日時点の税制・社会保険制度にもとづくもので、全ての情報を網羅するものではありません。将来的に税制の変更により計算方法・税率などが、また、社会保険制度が変わる場合もありますのでご注意ください。なお、個別の税務取扱いについては所轄の税務署または税理士などに、社会保険制度の個別の取扱いについては年金事務所または社会保険労務士などにご確認のうえ、ご自身の責任においてご判断ください。
(掲載開始日:2025年7月9日)
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