2016.06.30

【MVNO】もうスマホが無ければ生きられない。~リアルでバーチャルなピース~

付いてこい、新しい靴に履き替えて。


こんちくわ。
歩くイケメン経済白書、ピタゴラです。

このところ、そのイケメンっぷりのせいで、街を歩くだけで男女問わず失神してしまうんじゃないかって気だけはしております。


といった感じで今回は、一昨年辺りから世間をガンガン賑わせる【MVNO】を取り上げます。
やはり皆さん、スマホや携帯電話の利用コストは否応なく日々発生するものですから、少しでも抑えたいですよね?
そうでもないですか?



いや、だぁかぁらぁ!
いきなり略語はやめてちょうだいっ!
日本語のプライドはどこいったんだいっ!
最近は横文字ばっかりじゃないかっ!
全然入ってこないからっ!


ですよ、ですよ。
基礎から押さえましょう。

MVNOとは


初っ端から太めの釘を刺すようで申し訳ないですが、MVNOを背景込みで順序だてて把握するとなると若干ややこしいので、踏ん張っていきましょう。


MVNOというのは「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取ったもので、日本語では「仮想移動体通信事業者」と表されています。

が、これでは、いやいや日本語表記で余計に訳が分からなくなってますがな!みたいなことになってくるので、とりあえずは「通信キャリアが保有する通信ネットワークを借りて、消費者に通信サービスを提供する事業者」のことだと考えてください。
自分たちは通信ネットワークを持っていないのに、通信サービスを提供できているというのが、ミソですよね。
そういう意味では、この4月から開始した電力自由化の構図に近しいものがあります。
なお日本では、docomoとauのMVNOが主流で、softbankの通信ネットワークを利用したMVNOは現時点ではありません。


そして、もうひとつMVNOと関連させて理解しておかないといけないのが、SIMについてです。
MVNOとSIMはセットでインプットしましょう。

SIM(Subscriber Identity Module Card)は、電話番号などの個人識別情報が記録されたICチップのことで、スマホやタブレットなどのモバイル端末で、3G、4G、LTEなどの電波を利用してデータ通信や音声通話を行うためには、SIMが必要なんですね。
余談、Wi-Fiでネットに繋げる限りであればSIMは不要です。
なので、皆さんがお持ちの各種モバイル端末にはSIMカードが必ず内臓されています。
現状、docomo、au、softbankでモバイル端末を購入する方がほとんどですが、そこで契約した端末には、docomo、au、softbankそれぞれが提供するSIMがデフォルトで入っている訳です。

ちなみに、例えばdocomoが提供するSIMをauの端末で使えないようにする、というのが「SIMロック」です。
その逆が、「SIMフリー」です。
聞いたことありますよね?
これまではSIMロックによって、付属のSIMは契約した端末のみか、同じ通信キャリアの一部の端末でしか使えなかったのが、SIMフリーが出てきたことで、通信キャリア同士を同じSIMで自由に行き来できるようになりました。
なお、通信規格や周波数帯がキャリア間でほぼ違いがない海外では、SIMフリー端末が当たり前です。
言ってしまえば、SIMロックというのは日本独特の商習慣なんですね。
半ば入り組んでます。

そして、MVNO事業者が販売しているスマホ(格安スマホと言ったりします)を購入して使う場合、当然専用のSIMがあって、それが俗に言う「格安SIM(MVNO SIM)」で、この格安SIMも通信キャリアが提供していて(→通信ネットワークを貸している通信キャリアが提供)、格安SIMをモバイル端末に入れることでデータ通信や音声通話を利用できるようになる、という設計です。



以上、ごく簡潔にまとめると、《MVNOを利用する=通信キャリアが提供する通信ネットワークを借りて、各種格安SIM(MVNO SIM)を各種モバイル端末に入れて利用する》ということになります。




なんとなくシンドイですね。
ただ、つまりは“虎の威を借る狐”的なサービスということです。



さらに具体的なところを見ていきましょう。

MVNO誕生までの経緯


ではMVNOと聞いて、利用者の立場から、どういったことを連想しますか?

●月額利用料が安い
●安い代わりに通信速度が遅い
●通話料(電話)は高いが通信料(ネット)は安い


こんなところでしょうか。
こういうイメージがあらかた醸成されているとしたら、およそ提供側の想定通りに進んでいることになります。
どういうことか、MVNO誕生までの経緯を見ていきます。



そもそもMVNOというビジネスには国がガッツリ絡んでいて、総務省が以下のように先見したことに端を発します。

“携帯電話は生活に欠かせないプラットフォームになる”
“通信コストはどんどん下がっていく”
“インターネットの勢いがヤバイ”


そうして、総務省は2002年頃にユニバーサルサービス制度を制定することになります。
この制度は、1990年代後半から携帯電話・固定電話・IP電話などの通信インフラのニーズが急激に高まったことで、当時、通信サービスを独占していた日本電信電話株式会社<NTT>だけでは国民生活を安定的に支えることが厳しくなってくるだろうとの考えから生まれたものです。
それから2000年代前半以降、電気通信事業法などの関連法が改正され、それにより各種事業規制が解除あるいは緩和されたことで、民間企業の電気通信事業への参入障壁がバッスバス下がっていきました。
docomo、auなどの現在の大手通信キャリアが登場するのも、このタイミングです。

そして現在は、iPhoneをはじめとするスマートフォンが爆発的に普及していったことで、携帯電話が従来の“電話を持ち運ぶ端末”から、“インターネットを持ち運ぶ端末”へと完全シフトしている流れにあって、電話機能よりもインターネット機能にフィットさせた端末とインフラサービスの浸透(⇒ここを担うのがMVNO)を通じて、消費者が支払うコストも軽減されていくということになります。

MVNO業界と有名どころ


ところで、MVNOの概要を掴んだものの、それをどんな企業が提供しているのかと問われても、ほとんどの方はパッと出てこないと思います。
国内ではどうしても、docomo、au、softbankといった大手通信キャリアのイメージが強いはずで致し方ない部分もありますが、せっかくなので少し突っ込んで見ていきましょう。



まず、MVNO業界の規模感に触れますが、現在、MVNO社数は210社、契約者数は1,150万件を超えてきているようです。
MVNOを提供しているのが、なんと210社もあるんですね。
なお昨年は、提供170社の契約者数890万件ということで、対前年比で20%ほど拡大していて、MVNO市場はおもいっきり右肩上がりの状況にあります。
参照:R25スマホ情報局


では、比較的メジャーなMVNO端末と企業を抜粋してみましょうか。
それなりに美味しい情報ですので、ブックマークしておいてもいいかもしれません。

OCN モバイル ONE


■提供会社:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
■販売場所:GEO、家電量販店など
■提供回線:docomo
■利用環境:docomoスマホ、SIMフリースマホでのみ利用可
■業界シェア:1位
■現イメージキャラクター:マツコ・デラックス
■主なプランの価格帯
・LTE毎日110MBプラン/月額972円
・LTE毎日170MBプラン/月額1,490円
・LTE月3GBプラン/月額1,188円
・LTE月5GBプラン/月額1,566円

詳細はコチラ:データ通信専用SIM - OCN モバイル ONE



NTTの完全子会社であるNTTコムが提供しており、事実上、ドコモの純正格安SIMです。
母体がNTTなだけあって広告費も潤沢で、テレビCMやWEB広告が大量投下されています。
当然ながら、通信レベルが高く安定しており、ブランド力も奏功してか、格安SIM業界における市場シェア1位を走っています。

BIC SIM


■提供会社:株式会社ビックカメラ
■販売場所:ビックカメラ店舗
■提供回線:docomo
■利用環境:docomoスマホ、SIMフリースマホでのみ利用可
■業界シェア:2位
■現イメージキャラクター:なし
■主なプランの価格帯
・LTE月3GBプラン/月額972円
・LTE月5GBプラン/月額1,641円
・LTE月10GBプラン/月額2,764円

詳細はコチラ:BIC SIM



IIJmio(株式会社インターネットイニシアティブ)とビックカメラが共同提供する格安SIMです。
テレビCMが流れておらず認知度はそこまで高くないですが、通信品質には定評があり、マンモス家電量販店であるビックカメラでの露出も手伝って、現在業界シェア2位を誇っています。
また、ビックカメラのコンシェルジュによる丁寧なサービス説明が受けられるというのも、人気理由の1つに挙げられますね。

楽天モバイル


■提供会社:楽天株式会社
■販売場所:楽天モバイル公式サイト、楽天モバイル店舗、楽天カフェ
■提供回線:docomo
■利用環境:docomoスマホ、SIMフリースマホでのみ利用可
■業界シェア:3位
■現イメージキャラクター:YOSHIKI
■主なプランの価格帯
・常時200kpbs制限プラン/月額567円
・LTE月3.1GBプラン/月額972円
・LTE月5GBプラン/月額1,566円
・LTE月10GBプラン/月額2,440円

詳細はコチラ:楽天モバイル



出ました、楽天。
2015年12月より、運営会社をフュージョン・コミュニケーションズ株式会社から楽天株式会社に変更し、MVNOに本腰を入れ始めました。
結果、2016年3月時点で業界シェア3位に躍り出る急成長を見せており、主要な格安SIMとしての頭角を現しています。
なお、月々の利用料金を楽天カードで支払えば、事実上の楽天スーパーポイントの二重取り(楽天カード+楽天モバイル)ができることなどから、楽天カードユーザーによる他社スマホからの大移動が起こっている模様です。

FREETEL SIM


■提供会社:プラスワン・マーケティング株式会社
■販売場所:FREETEL公式サイト、ヨドバシカメラ
■提供回線:docomo
■利用環境:docomoスマホ、SIMフリースマホでのみ利用可
■現イメージキャラクター:佐々木希
■主なプランの価格帯
・LTE月1GBプラン/月額539円
・LTE月3GBプラン/月額972円
・LTE月5GBプラン/月額1,642円
・LTE月10GBプラン/月額2,668円

詳細はコチラ:FREETEL



2015年にサービスを全面リニューアルして以降、金額・プラン、デザイン性、LINEとの連携機能などで、顧客レビューにおいて高評価を受けています。
あまり知名度が高くなかったことがネックでしたが、ここ直近数ヶ月で、ヨドバシカメラ店舗販売を全国的に展開し、さらにはイメージキャラクターに佐々木希を起用し、裾野を一気に広げました。
彼女が“ニ・ク・キュ~”と妖艶に発するCMの画を見て、テレビに釘付けになった人も多いかもしれません。
薄く、軽く、そして流麗な自社オリジナル格安スマホを積極展開し、今最も勢いがあると言っても過言ではありません。

mineo(マイネオ)


■提供会社:株式会社ケイ・オプティコム
■販売場所:mineo公式サイト、家電量販店など
■提供回線:docomo、au
■利用環境:いずれか好きな回線を選択可能
■業界シェア:6位
■現イメージキャラクター:葵わかな
■主なプランの価格帯
・LTE月500MBプラン/月額756円
・LTE月1GBプラン/月額864円
・LTE月3GBプラン/月額972円
・LTE月5GBプラン/月額1,706円
・LTE月10GBプラン/月額2,722円

詳細はコチラ:mineo



ポップなテレビCMの印象が強い、人気上昇中の格安SIMです。
価格.comが行った、格安SIM満足度ランキング2016では堂々の第1位を獲得しました。
定期的に新サービスや新オプションを追加しており、好きな時に、「高速通信⇔制限通信」の切替や「docomo回線⇔au回線」の切替も可能となっています。(※回線切替サービスは2,160円/回の手数料が必要)
なお、他には見られないサービスとして、全国のmineoユーザー同士でパケットをシェアし、LTEを毎月1GBまで無料で追加できる“フリータンク機能”が注目を集めています。





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※※
2016年5月時点での回線利用の内訳は、docomoが206社、auが4社、softbankが0社

※※
業界シェア等は以下より抜粋
国内MVNO市場規模の推移(2016年3月末) │ 株式会社MM総研
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最後に


MVNOの通信環境や価格帯は日々改善されていますが、総務省がサービス提供企業に求める、より低額でより安定したサービス供給においては、まだまだ伸びしろがあります。

国がMVNO参入企業をバックアップするリソースはまだまだ豊富にありますので、 新規参入も続々と増えて、今回示した企業以外の台頭も増えていくでしょう。



なお、何でも安けりゃいい使えりゃいい、という訳では決してないですが、選択肢としてはアリなんじゃないかと思っている次第です。
いずれにせよ、これまでほぼiPhoneの独壇場だった国内スマホ市場も、また違った様相を呈する日がやってくるのか、だいぶ見物ですよね。

あとは、エンドユーザーである皆さんそれぞれの美学にかかっています。
エモーションを取るか、ファンクションを取るか、何を求めるか。
今やモバイル端末は、誰にとっても1日で最も長い時間を共にしているバディなはずですから。





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