2016.12.06

【エアバッグ】車に乗る人を守ってくれるやつ

エアバッグって、あのエアバッグな。あの主に車のドライバーとか助手席に乗る人を守るためにバーンっと弾け出るパターンのエアバッグな。(おう、他にどのパターンのエアバッグがあるか教えてくれたら、今すぐ多摩川へと飛び込み、東京側から神奈川側まで横断したるわ)


<警察>
事故を起こした田辺さんって、あなたですか?

<田辺>
お巡りさん、やっと来てくれましたね。もう大変ですよ。車の前面も私のハートもボロボロです。

<警察>
おー。事故を起こした時の状況は覚えてますか?

<田辺>
それがあんまり覚えてないんですよ。衝突時の衝撃があまりに強かったのか、記憶と思いやりを失ったかもしれません。

<警察>
おー。では救急車、呼びましょうか?

<田辺>
それは全然大丈夫かなと思います。少し休んでさえいれば何とかなりそうな感じが7割程度かなと。

<警察>
おー。じゃあまず調書を作成しますから、休みながらでいいので質問に答えてください。

<田辺>
Yes!

<警察>
年齢は?

<田辺>
Nine years old!!

<警察>
Hey U!!いやもうバチボコ腹一杯なので、ふざけないでくれます?頭からずっとふざけてますよね?スルーするのにも相当な根気いるんですから、ちゃんと真面目に答えてください。

<田辺>
申し訳あります。どうも記憶と思いやりが曖昧になってしまって。えっと、36歳ですね。

<警察>
申し訳あんのかい、おら。で、それから、これだけ車の前面がボロボロになっている状態で、エアバッグが展開しなかったのは不可思議ですね。

<田辺>
え、エアバッグって何ですか?そんな映画ありましたっけ?

<警察>
映画ちゃう、映画ちゃうな。まあ、それっぽく横文字並んでるの見ると映画のタイトルだと思うタイプの人っていますよね。いや、エアバッグって事故を起こした時にステアリングから膨らむ大きな袋のことですよ。映像か何かで見たことぐらいはあるでしょう。田辺さん、頭は大丈夫ですか?

<田辺>
まあIQは高めだと自負してますが、田辺って誰ですか?私はジョニーですよ。

<警察>
いろんな意味で、救急車確定。


エアバッグとは


ということで、今更説明するのも畏れ多いですが、エアバッグとは、車が正面衝突などの事故を起こした場合に瞬時に膨らむ袋状の装置のことですね。
運転手が操作するステアリング(ハンドル)や、助手席であればダッシュボードなどに搭載されていて、乗員が車内構造物にぶつかる際に衝撃を吸収してくれます。

なお、エアバッグはあくまでもシートベルトなどの身体拘束装置を補助するような役割なので、シートベルトと組み合わさることで、最大限に効果を発揮します。
命を守るという点では、シートベルトの実力が圧倒的に上で、エアバッグはサポートとして考えましょう。


そんなエアバッグですが、車に標準搭載されるまでに長い開発の道のりがありました。

エアバッグの歴史

エアバッグの歴史


<警察>
さっきから聞いていると、辻褄が合わないことばかりですね。嘘を言ってませんか?

<田辺>
いえ。決してそんなことはないですね。

<警察>
それに、車は確かにボロボロですが、衝突した相手もいないし、周囲のガードレールも無傷なんですよね。何とぶつかったんですか?

<田辺>
それが、あんまり覚えてなくてですね。

<警察>
いくら何でもそれはないでしょう。それに、さっき言ったエアバッグが開いてないのもおかしいですね。

<田辺>
エアバッグって、我慢強いタイプなんじゃないですか?割とシャイな性格だったりしません?

<警察>
ラチあかない。オチ見えない。ゲロスベり確定。


※エアバッグの開発を最初に手掛けたのは日本人


さて、エアバッグの原形となるアイデアは、魚雷で用いられている空気圧縮技術で、アメリカ海軍の兵士が、その技術を利用して安全クッションを1952年に設計し、翌年1953年に特許を取得しました。
が、これには当初どこの自動車メーカーも興味を示さなかったので、エアバッグ商品化に至ることはありませんでした。

それから約10年後の1963年に、現在一般的にイメージされるエアバッグの原型となるシステム「衝突時乗員保護システム」を、日本の小堀保三郎氏が考案することになります。
衝突時乗員保護システムには、衝撃加速度検出装置、弾性防御袋(→エアバッグ)、気化ガス発生装置などが組み込まれていて、この仕組みが現在に受け継がれています。
また小堀氏は、サイドエアバッグや屋根に搭載するルーフエアバッグの商品化も目指しましたが、当時のエアバッグに対する市場の反応は幾分冷ややかなもので、また、装置内で火薬点火が行われることから、消防法に抵触するという指摘があったりと、小堀氏は十分な開発環境を得ることができなかったようです。

一方で欧州では早い段階からエアバッグの機能性が大いに受け入れられ、1970年頃からは技術開発が積極的に行われたこともあって、同時期ぐらいから日本でも徐々にエアバッグの有用性が認められるようになっていきました。

当初特許を取得していた小堀氏ですが、しばらく外部から資金援助されることもなく、結果的には、特許の有効期限が切れた直後、ドイツの大手自動車メーカーであるダイムラー・ベンツがエアバッグの実用化を成功させることになります。
そしてダイムラー・ベンツの特許は、“安全は全メーカーが享受すべき”という同社理念により無償公開されるに至ります。

なお、エアバッグを最初に搭載した国産車は、1987年に発売されたホンダのレジェンドです。
その後1990年代から急速に普及し始め、エアバッグは現在のように標準装備されるようになりました。

エアバッグの種類と仕組み

エアバッグの種類と仕組み


<警察>
やっぱりおかしいですね。

<田辺>
私の顔ですか?ヒドイですね。おかしいなら、しっかり笑えばいいじゃないですか。

<警察>
被害妄想がスゴいですね。いや、事故を起こしたのに、あなたは無傷で、破片も何も飛び散っていない。もう分からないことだらけですよ。

<田辺>
・・・・・

<警察>
さっきから何ニヤニヤしてるんですか?

<田辺>
いえ、笑ってませんよ。笑顔がデフォルトで、真顔が笑った顔なんです。

<警察>
おー。それ、人類史上最高にややこしいですね。いや、調子に乗りすぎ。絵に描いたような調子の乗り方を今、目の当たりにしている。


エアバッグの種類


エアバッグにはいくつか種類があります。


●運転席用エアバッグ

エアバッグ本体はナイロン製のものが採用され、袋の内部はゴムでコーティングされています。ステアリング内部から膨らむことで、ドライバーを前面衝突の衝撃から守ります。

●助手席用エアバッグ

助手席のインパネ上から膨らみ、乗員を前面衝突の衝撃から守ります。エアバッグ作動の邪魔にならないためにも、搭載部分には何も置かないことが鉄則です。

●サイドエアバッグ

運転席と助手席のシート側面から膨らむことで、乗員の胸部と腹部を保護します。

●サイドカーテンエアバッグ

車内のピラーやルーフレールから膨らみ、横方向からの衝撃から乗員を守ります。頭部がドアガラスなどの固い部分に接触するのを避ける効果があるので、特に後部座席に座る人にとって重要なエアバッグです。


エアバッグの仕組み


基本的なエアバッグ作動の流れは以下です。


<1>
車の衝突時に加速度センサーが反応し、エアバッグECUに情報が送信される

<2>
エアバッグECU内で加速度センサーの情報を分析して展開するかを判断

<3>
展開と判断した場合は、エアバッグモジュールに信号が送られる

<4>
インフレーターが内部で爆発し、一瞬でガスを発生させてエアバッグを膨らませる

<5>
収納しているパネル部分は押し破られ、中からエアバッグが飛び出す(ここまで約0.03~0.05秒)

<6>
膨張の完了後、エアバッグからガスが抜けて収縮を行う


エアバッグの注意点

エアバッグの注意点


<警察>
警察怒らせると怖いですよ。いい加減に本当のこと言わないと逮捕しますよ。

<田辺>
すいません。

<警察>
やっぱり嘘だったんですね。

<田辺>
いえ、嘘というより、私は小説家なんですが、人が交通事故を起こした時の状況を知りたくて、シミュレーションしたくて警察を呼んじゃいました。

<警察>
型破りだね、アンタ。なんか破天荒な主人公のドラマとか観すぎなんじゃない?じゃあ、この車は何?

<田辺>
家にあった車を少しだけ壊してここに置きました。

<警察>
わざわざ壊したの?しかも、少しじゃないね。

<田辺>
はい、ハンマーで叩きまくって、延べ12時間ほどの作業です。

<警察>
だから、エアバッグも開かないってことか。

<田辺>
まあ、私のインスピレーションは全開なんですけどね。

<警察>
おー。えいえいおー。


◆ ◆ ◆



注意点としては、エアバッグは意外と硬く、展開後はそれなりの衝撃や圧迫感があるので、例えば助手席の人が子供を膝の上に乗せて走行していたなどの場合、事故を起こした際には命の危険性を高めます。
また、先に述べた通り、エアバッグはあくまでシートベルトのサポート的役割を果たすものなので、シートベルト未着用で運転することは厳禁です。


なお最近、エアバッグのリコール問題が話題になりましたが、そこで不具合が起きていた箇所はインフレーターだったようです。
ここはエアバッグ開発メーカーが問題点を洗い出し、早急な改善と解決が望まれます。


おわりに │ まあとにかくエアバッグは価値ある技術で重要だということを伝えたかった


というわけで、エアバッグ開発の歴史は決して順風満帆だったとは言えませんが、今や我々のカーライフを支えるうえでなくてはならない機能となりました。

今後も様々な自動車関連技術レベル向上と共に、これまで以上に素晴らしく最良なエアバッグの誕生を期待したい次第であります。




えっと、途中スベりすぎて上手くまとまらないので、さようなら。






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