2016.07.21

【日本酒の魅力】もっと自国の酒について知っといてよろしいんじゃなくって?

SAKEと息を呑む人生を


Bonjour
ワタクシは、道子・マルタン、38歳。
利き酒師として、日本酒普及のために世界中を飛び回っておりますの。
夫のガブリエルはフランス人で、ワインが専門ですけれど、日本酒も大好物で、ワタクシの活動を応援してくれておりますの。


ところで、日本の皆さんは、日本酒をガブガブ飲まれますよね?


なんとっ!?
中年がコタツで飲むお酒ですってっ!?
ノンノンノーーーン!?


ということで、日本酒の魅力についてご紹介差し上げますの。

日本酒という“トレビア~ン”な液体

まず日本酒というトレビア~ンな液体について


そもそも日本酒って何?
何からどうやって造られてますの?

といった、今さら聞けない基本をご説明します。

日本で最初の日本酒

日本酒の起源は古く、弥生時代の発祥だと言われておりまして、当時、巫女さんがお米を噛んで壺の中にペッペッして造られた「口噛みの酒」と呼ばれるものが最初です。

…おい、なんで噛むねんな、きちゃないのうっ!
いえいえ、この噛むということをしなければ、この世に日本酒は生まれなかったのです。
それを神事として若いオナゴが行っていたなんて、ス・テ・キだと思いませんか?

というのも、ブドウを放っておくとワインになりますが、米は放っておいても日本酒になりません。
アルコールを出すためには、米にひと手間加えて、糖分を出す必要があります。
糖分を栄養として、酵母がエタノールと二酸化炭素を生み出してくれるのです。
子供の頃、ご飯を噛むと甘くなると習ったように、先ほどご紹介した「口噛み酒」においては、唾液中のアミラーゼがデンプンを分解し、ぶどう糖に変わり、そこに空気中の酵母が付着することでアルコール発酵が起きて、ようやく日本酒になるということです。

とまあ、奇跡の産物・日本酒。
まさに“トレビア~ン”。

日本酒の原料

日本酒の原料は、米と水と麹、そして酵母です。
特に水を、ものすごい使用します。

日本酒の約80%は水で出来ており、さらに製造工程では、洗米、浸漬、洗瓶など、成分として入っている量の約20~30倍もの水が必要とされます。
つまり、一升瓶1,800mlの日本酒を造るのに、一升瓶20~30本分、36~54Lもの水が使用されているのです。


魅力①完全メイド・イン・ジャパン

魅力①完全メイド・イン・ジャパン


日本酒が何か分かったところで、次に、日本酒のどんなところが素晴らしいかを語ります。

まず、日本酒というのは古来、酒蔵がある地元で親しまれた水と酒造専用のお米を使って、地元の食に合うように手造りされてきたものです。
この、地元に密着した「地酒」という感覚が、何よりの日本酒の魅力です。

飲みの席で“いつもの酒”といった具合に、同じ地域に暮らす人同士、年齢や立場を超えた共通項を持つことができますし、実家を離れている人にとっては、ふるさとを懐かしむための大切なツールになります。
逆に、転勤などで見知らぬ土地へとやってきた人にとっては、その地域を理解して入り込むキッカケになるのです。


<主な酒米>
●山田錦(兵庫県)
●吟風(北海道)
●五百万石(新潟県)
●ぎんおとめ(岩手県)
●美山錦(長野県)
●雄町(岡山県)
●八反錦(広島県)
●若水(愛知県)
●愛山(兵庫県)
●夢の香(福島県)
etc.


こちら酒米一覧を見て、自分の出身県を探しませんでしたか?

地酒を飲めば、今いる場所がどこであれ、田舎に想いを馳せることができるのです。
これは、日本人だからこそ感じられる粋です。

ワタクシも今夜、地元を想いながら、しっとり一献と行こうかしら。

魅力②吟醸酒や純米酒など豊富な種類

魅力②吟醸酒や純米酒など豊富な種類


日本酒とひと口に言えど、種類が色々ありまして、時々の気分や場所によって飲むものを変化させられる点も魅力です。
ただし、吟醸やら何やらと、見ても聞いても何のことを言っているのか、よく分からないという方も多いはず。

ここで覚えておいてほしいポイントは、たった2つです。


1つ目は、原材料が米と米麹だけの“純米”かどうか。

2つ目は、玄米をどれだけ磨いて造られたか。
玄米の磨きの指標は「精米歩合(せいまいぶあい)」と言いまして、例えば、精米歩合40%であれば、玄米の状態を100として60%を削って、米ぬかになった状態のことを指します。
玄米の削り度合いが高い方が出来上がりの日本酒の香りが高くなるので、基本的に精米歩合が低い方が良い品だということになります。


<日本酒の種類>
■純米大吟醸(米・米麹・精米歩合50%以下)
■大吟醸(米・米麹・醸造アルコール・精米歩合50%以下)
■純米吟醸(米・米麹・精米歩合60%以下)
■吟醸(米・米麹・醸造アルコール・精米歩合60%以下)
■特別純米(米・米麹 60%以下または特別な製造方法)
■特別本醸造(米・米麹・醸造アルコール・精米歩合60%以下)
■純米(米・米麹)
■本醸造(米・米麹・醸造アルコール・精米歩合70%以下)
■普通酒(それ以外)


より玄米が磨かれている方が、同じ量の日本酒を造るのに多くのお米を使用するので、原価が高くつき高価になります。

ということで、贈り物には、とりあえず値段の張る純米大吟醸にしておけば間違いないでしょう。

魅力③それに日本酒?和食の枠を越えたマリアージュ

魅力③それに日本酒?和食の枠を越えたマリアージュ


日本酒には和食。
日本酒には刺身。

こう思っていらっしゃるかもしれませんが、その考え方はもう古いです。

今や日本酒は、フランスにあるミシュラン三ツ星レストランのワインリストに載ってしまう銘柄があるほど、進化しています。
そして、フランス料理と日本酒は本当によく合います。
夫のガブリエルもお気に入りです。

さらに、イタリアンと日本酒。
和菓子と日本酒。
中華料理と熟成させた日本酒の古酒なんて、最高のマリアージュです。

とにかく、その組み合わせは無限大です。

魅力④美白、美肌、代謝アップ

魅力④美白、美肌、代謝アップ


日本酒は、ただ美味しいだけではありません。
身体に嬉しい様々な効能があります。


1)美白
日本酒は“アルブチン”というメラニン色素を抑える成分を含んでおり、シミを防ぐ効果があります。
また、日本酒の原料である米麹には“麹酸”が含まれており、これもメラニン色素の生成を抑制します。

2)美肌
日本酒には、“アミノ酸”も多く含まれており、肌の角質層の構成要素となるアミノ酸を補うことにより保湿力がアップし、肌のたるみを改善すると言われています。
また、細胞の活性化や老化防止に効果のある“コウジ酸”は、肌だけでなく、育毛の促進にも効果があるようです。

3)代謝アップ
アルコールは身体を冷やすことで有名ですが、日本酒は、飲酒後の体温上昇が他のアルコールよりも2度ほど高いのが特徴です。
そして、体温を維持するのにも効果が高いと言われており、血行が良くなることで、老廃物を流しやすくしてくれます。

魅力⑤海外に羽ばたくSAKEは日本の宝

魅力⑤海外に羽ばたくSAKEは日本の宝


このところ日本食が、そのヘルシーさと美しさも手伝って、世界中から脚光を浴びています。
そして、日本食のパートナーとしての日本酒もまた、熱視線を集めているのです。

ニューヨークやロンドンをはじめ、今や世界中で標準語となった『SAKE』。
イビザ島で活躍するイギリス人DJのリッチー・ホウティンは、日本酒をクラブに取り入れるなど、活発な普及活動を行っております。
ミシュラン三ツ星の海外有名シェフは、フランス料理に合う日本酒をプロデュースしてしまったり、かなりゾッコンのご様子。
東南アジアでは、富裕層はカッコつけて、ワイングラスで日本酒を飲んでいます。
ロサンゼルスでは、日本酒の試飲会が頻繁に行われたり、エミレーツ航空の国際線機内酒に採用されたりと、そのプレゼンスは高まる一方です。
さらに、コーシャーという、ユダヤ教が定める食べ物に関する規定がありまして、口に入れる食べ物、薬、調味料に至るまでが自然由来のものでなければならず、製造工程も全てチェックされて初めて認定されるような厳しい規定ですが、そのコーシャーに登録される日本酒が、いよいよ出てきました。
サッカー元日本代表の中田英寿氏も、日本酒の伝道師として、世界中でお見かけします。


なお、日本酒の輸入に飽き足らず、もうすでに現地で造ってしまっている国がたくさんあります。

<海外で造られているSAKE>
◆ノルウェー「裸島」
◆中国「朝香」
◆カナダ「Osake」「泉」「清っぺ」
◆ベトナム「越の一」
◆台湾「玉泉」
◆アメリカ「Sake-one」「ライジング・スター」「Whooping Crane」
◆オーストラリア「豪酒」
◆ブラジル「東麒麟」
etc.


ネーミングがダジャレになっていたり、そのセンスを疑ってしまうものもありますが、海外勢が自国で製造してしまうほど、日本酒は注目されているのです。


まとめ


改めましてワタクシ、道子・マルタン、38歳。
生粋の日本酒フリーク、夫はフランス人のガブリエル。
利き酒師として日本酒普及のために、世界を飛び回っておりますの。


なお、日本酒は、世界で最も造るのが難しいと言われるお酒です。
他のお酒を造る人が、嫉妬してしまうほどにです。


現在日本に住んでいる方は、せっかくですから日本が世界に誇る名酒、日本酒・SAKEに詳しくなって、2020年開催の東京オリンピックで来日した海外の人たちに、その素晴らしさと美味しさを伝えてあげましょう。


では、ごきげんよう。
Au revoir





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